千葉県の難関私立中学「東邦大付属東邦中学」の算数の入試問題をプロ目線で分析しています。
合格平均点から逆算して、どのように問題を攻略すれば良いかを解説しています。
令和3年度の推薦入試についてはこちらを御覧ください。
2020年度 東邦大付属東邦中学 推薦の算数入試問題の分析
2019年12月1日に行われた東邦大付属東邦中学の推薦の算数の分析になります。昨年との大きな違いは倍率が20倍⇨24倍となり、合格がさらに狭き門になってしまいました。この原因として今年から昭和秀英中の12月推薦入試が廃止されたことの影響が大きいと思います。
では、具体的に今年の算数の入試について解説したいと思います。
全部で大問が7題と例年通りで、受験者平均点59点でした。(学校発表)
合格には最低でも算数で75点以上は得点(ミスして4~5問程度)したいところです。
2018年度の平均が47.5点でしたので、それと比較すると難易度が下がっています。問題数で2問以上は昨年よりも正解しなければなりません。1問のケアレスミスが命取りになります。
(左列:推薦 右列:帰国子女 東邦大東邦中 学校HPより抜粋)
では全体像を見ると、
大問1 ○○
大問2 ○○○○
大問3 ○○
大問4 ○○
大問5 ○△
大問6 ○○△
大問7 ○△△
○必ず得点 △得点したい問題 ×時間がかかるので優先順位が低い
では大問別に見ると、
大問1番は計算2題です。例年通りの出題です。計算は標準レベルの四則演算と、還元算になります。ここは、どちらも得点する必要があります。過去問で練習を積んであれば得点できると思います。
大問2番は1行題です。数と論理(基礎レベル)、平面図形、比(標準)、整数(標準)でした。(2)の図形問題は半径は求められませんが、半径×半径が求まります。(3)範囲に注意するだけ。(4)は数と論理の標準レベルの問題です。倍数と余りに関する問題です。答えが60の倍数+7と言うことに気づけば良いです。ここでは間違えてもケアレスミス含めて1題以内と思います。
大問3番は、食塩水の問題です。(1)面積図またはてんびんで解きます、(2)も結局はAは元に戻ると言うことが理解できれば十分に正答できます。
大問4番は平面図形の問題です。どの三角形の相似を利用するかわかれば解けます。(2)は連比を用いて三角形の比を求めると言う発想があれば解けると思います。
大問5番は平均点の問題です。(1)は教科書レベルの問題です。受験者はあまりにも簡単で、逆に不安になったのではないでしょうか。(2)は場合分けをしながら答えを絞っていきます。
大問6番はN進数問題です。ここでは3進数です。(1)、(2)はスタートが0なのでそこだけ注意が必要です。(3)は、10進数に直してから3進数にする順番で解きます。
大問7番は立体図形の問題です。(1)は基礎レベルです。(2)はどこを底面と見て、底面の台形のどれくらいの割合になるかで計算します。(3)は接頭三角柱(断頭三角柱)です。公式を知っていれば当てはめるだけです。
東邦大東邦中 推薦入試 算数解答
大問1番(1)7 (2)1
大問2番(1)300人 (2)7.44㎤ (3)84個(4)1027
大問3番(1)1:2 (2)10g
大問4番(1)24㎠ (2)6㎠
大問5番(1)57点 (2)27点
大問6番(1)19番目(2)61番目(3)10200
大問7番(1)18㎤ (2)24㎤ (3)72㎤
※学校からの正式な解答ではありません。
まとめ
2020年度東邦大東邦中の推薦入試は、例年と比べて難易度が下がりました。確実に得点できるかどうかが合否の分かれ目になりました。一見初めて見るような問題でも問題文が理解できれば、以前に解いたことのある問題になります。合格には75点以上の得点したいので、問題数から考えて正確な計算力とスピードは必須でしょう。さらに標準問題を取りこぼさないことが東邦大東邦の入試では重要です。今回では大問3番・5番・7番で取りこぼさずに得点できるかが合否の分かれ目でした。
算数に自信がなく、不得意と感じている方がいれば、下記にオススメの算数の問題集を紹介しているの参考にしていただければと思います。
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