ニュートン算 基礎編

先生:今回は、ニュートン算です。

次の問題を解いてみましょう。制限時間は3分です。

『ある動物園で、はじめに120人の行列がありました。新しく並ぶ人は毎分8人ずつです。入場口が1つのときは、10分で行列がなくなります。入場口を2つにすると何分で行列がなくなりますか?』

男の子:入り口を2つにしたから、時間は半分の5分だね。

女の子:本当に?なんだか簡単すぎない?

先生:では、詳しく解説してみましょう。

解法1(原理原則)

先生:10分間で合計で何人が入場したかのかな?

男の子:簡単です。120人です。

女の子:えっ。それは、はじめの行列人数だよ。

男の子:あっそうか。毎分8人ずつ新しく並ぶんだね。

そうすると、10分間で新しく並んだ人は、8×10=80人。

それと、はじめから並んでいる人がいるから合計で、120+80=200人だね。

先生:正解!はじめの行列の人数に新しく並ぶ人数を足して考えるんだ。

女の子:200人が10分間で入場口を通ったのね。

先生:では、1分間では、何人が入場したかな?

女の子:200人が10分間で入場したから、1分間では、200÷10=20人です。

先生:その通り!入場口1つでは1分間に20人ずつ入場できるんだ。では、入場口が2つなら、何人が入場できるかな?

男の子:簡単です。20×2=40人です。

先生:そうだね。

男の子:あっ!この問題の答えがわかりました。120人並んでいて1分間に40人ずつ入場できるから、120÷40=3分です!

女の子:すごい!!思ったより簡単だったわ。

先生:残念!それはよくある間違いなんだ。

男&女:えーーーー!正解だと思ったのに。どこが間違っているんですか?

先生:それは、はじめの120人が入場するのにかかる時間だよ。何か忘れていないかな?

女の子:あ!新しく並ぶ人を忘れていました。

男の子:そうか。行列には毎分8人ずつ並ぶんだった。

先生:そうだね。新しく並ぶことを忘れていたんだね。

女の子:では、どうやって考えたら良いんですか?

先生:1分間に行列が何人ずつ減っていくかを考えよう。

男の子:えっと、2つ入場口があるから40人減って、新しく8人増えるから…わかった!

32人です。

先生:その通り。

女の子:えー、わかりません。

男の子:例えば、僕の好きなチョコが10個あるとすると、3個食べて、2個もらうと、今は何個?

女の子:わかった。9個ね。3個食べて2個もらうのは1個減るのと同じね。だから、10ー1=9個っていうことね。

男の子:そうだよ。それで、この問題も同じなんだ。40人減って8人増えるから、40ー8=32人減るんだ。

女の子:それで32人ね。行列は1分で32人ずつ減るということね。今は120人並んでる、120÷32=3.75分だね。

先生:正解!!難しかったかな?難関中を目指すなら、このニュートン算はできるようにしたい単元なんだ。しっかり理解しておこう。