千葉県の難関私立中学「東邦大付属東邦中学」の算数の入試問題をプロ目線で分析しています。
合格平均点から逆算して、どのように問題を攻略すれば良いかを解説しています。
令和3年度 東邦大付属東邦中学 推薦の算数入試問題の分析
2020年12月1日に行われた東邦大付属東邦中学の推薦の算数の分析になります。
コロナ禍の影響で例年よりも倍率が25.7倍から18.20倍に下がりました。
では、具体的に今年の算数の入試について解説したいと思います。
全部で大問が7題と例年通りで、受験者平均点46.5点でした。(学校発表)
合格には最低でも算数で70点以上は得点(ミスして4~5問程度)したいところです。
2020年は新型コロナの影響で自粛期間があり、生徒自身の学力が例年よりも伸び悩んでいます。そういった背景より東邦大東邦中の入試問題のレベルは例年よりもかなり簡単になっています。いかに標準問題をスピーディにかつ正確に解けたかが勝負の分かれ目になりました。
では全体像を見ると、
大問1 〇〇
大問2 〇〇〇〇
大問3 〇〇
大問4 〇△
大問5 〇〇△
大問6 〇△
大問7 〇××
○必ず得点 △得点したい問題 ×時間がかかるので優先順位が低い
では大問別に見ると、
大問1番は計算2題です。例年通りの出題です。計算は標準レベルの四則演算と、還元算(虫食い)になります。ここは、どちらも得点する必要があります。過去問で練習を積んであれば得点できると思います。
大問2番は1行題です。年齢と比(基礎レベル)、空間図形、割合(標準)、場合の数(標準)でした。(2)の相似を利用するパターン問題です。(3)割合+旅人算の考えの利用です。(4)は場合の数の標準レベルの問題です。すべて標準問題でしたので全問正解したいです。
大問3番は、食塩水の問題です。(1)面積図またはてんびんで解きます、(2)も面積図または天秤でのパターン問題です。全問正解したいです。
大問4番は水位変化の問題です。問題から柱体の底面積が求まることに気が付けば、よくある典型問題です。
大問5番は平面図形の問題で、過去に市川学園でも出題された定番の問題です。(1)は有名な直角三角形の比である3:4:5を利用して解きます。(2)は折り返しの性質を利用します。(3)は連比を用いて解きます。
大問6番は整数問題です。(1)は42と140の公約数の個数、(2)は72と互いに素の整数の個数を求める問題です。(2)は「互いに素」や「素因数分解」の知識がなく、書き上げて調べるという解法もありますが、全体の問題数が多いので現実的には難しいかと思います。
大問7番は論理的思考の問題です。(1)はABEFのみで全て1にできます。(2)は(1)をヒントに考えて、すべて13からスタートして効率よく考えます。(3)はCボタンが一番大きい数であることに注目します。
東邦大東邦中 推薦入試 算数解答
大問1番(1)1.5 (2)37/30
大問2番(1)14年後 (2)448㎡ (3)1500(4)9通り
大問3番(1)4% (2)14.5%
大問4番(1)160cm(2)250
大問5番(1)15cm(2)126(3)35:25:24
大問6番(1)4(2)24
大問7番(1)C,D (2)A,15回 (3)C,15回
※学校からの正式な解答ではありません。
まとめ
2021年度東邦大東邦中の推薦入試は、例年と比べて難易度がかなり下がりました。確実に得点できるかどうかが合否の分かれ目になりました。合格には75点以上の得点し、問題数から考えて正確な計算力とスピードは必須でしょう。さらに標準問題を取りこぼさないことが東邦大東邦の入試では重要です。今回では大問3番・4番・5番で取りこぼさずに得点できるかが合否の分かれ目でした。
算数に自信がなく、不得意と感じている方がいれば、下記にオススメの算数の問題集を紹介しているの参考にしていただければと思います。
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