今回は、つるかめ算です。
次の問題を解いてみましょう。制限時間は1分です。
『つるとカメが合わせて12匹います。足の数の合計は、全部で34本です。つるは何匹いますか?』
いかがでしたか?
簡単でしたか?それとも難しかったでしょうか?
では、幾つかの解法を示しながら解説をしていきます。
解法1 調べ上げ
以下のように表にまとめながら、数値が合うまでに調べていきます。
つる(羽) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
カメ(本) | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 |
合計(本) | 46 | 44 | 42 | 40 | 38 | 36 | 34 |
よって、答えは、7羽です。
入試会場での実践的な方法ではありませんが、調べ上げるという方法は最難関中学で良く出題されます。
解法2 1匹あたりの差、全体の差に注目する(原理原則の理解)
ステップ1:もしも全部がカメだとすると、カメは足が4本なので4本×12匹=48本となる。
ステップ2:実際との差を考える。実際は、34本なので、48−34=14本差になる。
ステップ3:なぜ、差が生まれたのか?(ここが重要) つるとカメが1匹異なると、4本(カメ)ー2本(つる)=2本。
ステップ4:今は、全体で14本異なっているので、1匹あたりカメをつるにすると2本の差なので、14÷2=7匹
ステップ5:よって、つるは7匹になります。正確には7羽ですが
以上が、一番理解すべき内容です。図の補助を見ながらでも良いので、何回も読んで、誰かに説明できるまでにしてください。
解法3 丸図
解法2を図に視覚して整理する方法です。
下記のような、図になります。
ポイントは、問題で問われている方でない方を『もしも、全部○○だったら・・・』と考えます。
この問題では、つるを問われているので、つるでないカメで、『もしも、全部カメだったら』と考えた図を書きます。
解法4 面積図
解法3は面積図の利用です。
それぞれの長方形の面積は、カメの足の本数の合計とつるの足の本数の合計を表します。
長方形の面積は、たて×横で求まります。この場合であれば、本数×匹数になるので合計本数になります。
それらの図を下図のように2つの図を横にくっつけます。
①の赤枠と②の緑枠に分けます。
赤枠は、12×2=24
緑枠は、全体が34本なので、34−24=10本
緑枠の長方形のたての長さは4−2=2本
合計が10本なので、10÷2=5
よって横の長さが5匹を表します。
全体が12匹なので12−5=7
よって、答えは7羽です。
まとめ
入試本番では、解法2から4が最も受験生が解いている方法だと思います。
解き方による優劣はありません。大切なのは、本質を理解しているかどうかです。面積図で解く場合であっても、丸図で解く場合であっても、しっかりとその図が何を意味しているかを理解することになります。
では、どんな問題のときに、つるかめ算が有効なのかをまとめます。
単位あたりの差、全体の差、全体の個数の3つがわかっているときです。
この場合は、単位あたりの差は、脚の本数の差の2本。
全体の差は、もしも全部カメのときの48本と34本との差の14本。
全体の個数は、12匹。
今回は、ここまでです。難関中学を目指す方は、全てを理解してください。応援しています。