今回は、差集め算です。
次の問題を解いてみましょう。制限時間は2分です。
『あるクラスの人にアメを一人ずつに3個配ると16個余り、一人ずつに5個配ると4個余る。アメは全部で何個ありますか?』
解法1 2つの状況を比較する(原理原則を理解)
状況1:3個ずつを何人かに配ると16個余る
状況2:5個ずつを何人か配ると4個余る
2つの状況を比較すると、全体の差が12個異なる。1人あたり配る差は2個になる。
12個異なることから、12÷2=6
つまり、6人分で差が12個になる。よって、クラスの人数は6人。
問題文を『6人に3個ずつ配ると16個余り、6人に5個づつ配ると4個余る。』という内容だと分かる。
よって、6×3+16=34 または、6×5+4=34
答えは、34個。
解法2 丸図の利用
問題文を丸図を利用して整理する方法です。
下図のように整理します。
上の段は、何人かに3個ずつ配るという図
下の段は、何人かに5個ずつ配るという図
縦に並べて書いて、1人あたりの差(単位あたりの差)と全体の差を求めます。
1人あたりの差が2個で、全体の差が12個です。
2個がいくつか集まって12個になったことから、
12÷2=6
よって、配った人数が6人です。
問題文を言い直すと、6人ずつに3個配ると16個余ることより
6×3+16=34
よって、答えは、34個です。
解法3 面積図の利用
下図のように、問題文を面積図に表します。
それぞれの長方形の面積が、アメの合計になります。
右の図は、何人かの人にアメを3個ずつ配る個数と16個の合計になるので、長方形の面積は、アメの全体の個数になります。
左の図は、何人かの人にアメを5個ずつ配る個数と4個の合計になるので、長方形の面積は、アメの全体の個数に
なります。
それぞれの長方形の面積図を図のように横幅が揃うように重ねます。
そうすると、下図のようになります。
縦が2個の面積が12個ということになります。
つまり、何人かに2個ずつ配ると、12個になることから
12÷2=6人です。
人数が分かったので、左の面積図の横が6人を表すことから、アメの全体の個数は、
6×3+16=34
よって、答えは34個です。
まとめ
差集め算は、1人あたりの差(単位あたりの差)と全体の差がわかるときに利用できる解法です。つるかめ算との違いをしっかりと把握してください。つるかめ算は、全体の個数がわかるときに有効です。この問題では、全体の人数を指します。しかし、この問題は、その全体の人数を問われているのでつるかめ算では解けません。
解法1から3まで紹介しましたが、すべて同じ内容を異なる図で表しただけにすぎません。原理原則の理解してほしいと思います。何度か実際に手を動かして練習してみてくださいね。