2022年度 東邦大附属東邦中学 推薦の算数講評

千葉県の難関私立中学「東邦大付属東邦中学」の算数の入試問題をプロ目線で分析しています。

合格平均点から逆算して、どのように問題を攻略すれば良いかを解説しています。

2022年度東邦大付属東邦中学推薦の算数入試問題の分析

2021年(令和3年)12月1日(水)に行われた東邦大付属東邦中学の推薦の算数の分析になります。

例年よりも倍率が18.20倍から15.08倍に下がりました。

では、具体的に今年の算数の入試について解説したいと思います。

全部で大問が7題と例年通りで、受験者平均点40.8点でした。(学校発表)
昨年の46.5点よりも下がっています。個人的な感想として、難易度が少し上がったように思えます。

2022年東邦大東邦中推薦

合格には最低でも算数で70点以上は得点(ミスして4~5問程度)したいところです。

合格最低点を取るには、標準問題は確実に得点することです。2022年の算数全体の難易度は、

大問１　〇〇〇
大問２　〇〇〇
大問３　〇△
大問４　〇〇
大問５　〇〇△
大問６　〇×
大問７　〇〇×

○必ず得点　　△得点したい問題　　×時間がかかるので優先順位が低い

では大問別に見ると、

大問１番は計算3題です。例年よりも1問多いです。計算は標準レベルの四則演算と、還元算(虫食い)と、今年度出題された、計算の工夫になります。ここは、全問も得点する必要があります。過去問で練習を積んであれば得点できると思います。計算の工夫は、過去に出題がほとんどありません。ここは塾のテキストや計算問題集(応用レベル)を練習しておく必要がありますね。

大問2番は１行題です。食塩水(標準)、差集め算（基礎）、割合(標準)、数の論理(標準)でした。食塩水は3つのビーカーを混ぜ合わせえる問題で定番と言えるでしょう。差集め算はテキストの例題レベルの基礎問題です。数の論理は表にまとめる、比をそろえることができれば難しくはありません。

大問3番は、速さの問題です。(1)時間と進む距離から速さを公式で求める、(2)は途中で速さが変わるので鶴亀算で対応すれば解けます。

大問4番は平面図形です。(1)は比で面積を計算する、(2)補助線を引いて比をそろえる解けます。補助線の引き方は定番問題なので、上手に補助線が引けたら解答するには難しくないでしょう。

大問5番は場合の数です。(1)、(2)は裏返すことも含めて数えることが分かれば正解できます。(3)は隣りどうしが色が異なることに注意が必要です。

大問6番は空間図形です。(1)は円柱の体積の割合を考えます。B点を含む図形が円柱の3分の2で残りが3分の１と分かれば容易です。(2)三角柱と三角柱の重なる部分が四角錐になること、(1)に結果から底面積と底面の三角形の高さがわかることの全てが計算で求まることが分からないと難しいです。受験生のほとんどが苦戦する問題と思います。

大問７番は論理的思考の問題です。(1)平均からさらに全体の平均を求めることはできません。会話3が誤りです。平均は合計と人数から計算します。(2)は得点したいところ、会話の流れに沿って計算すれば解答できます。(3)はＣ組の人数は42人か32人かを全体の平均3.1点から絞り込みます。さらにC組の合計点を絞り込むと計算できますが、実際では試験時間も残りほとんどないと思います。時間がかかりそうと思ったら見直しや、後回しにしていた問題を解いた方が賢明と言えるでしょう。

東邦大東邦中推薦入試算数解答

大問１番(1)1/5 (2)16(3)9.54

大問２番(1)4 (2)2 (3)171

大問３番(1)分速160ｍ(2)1400ｍ

大問４番(1)75/16(2)1：5

大問５番(1)4通り(2)32通り(3)52通り

大問６番(1)20(2)12

大問７番(1)ウ (2)a:6 c:4 (3)5

※学校からの正式な解答ではありません。

まとめ

2022年度東邦大東邦中の推薦入試は、例年と比べて難化し受験者平均点が下がりました。確実に標準問題が得点できるかどうかが合否の分かれ目になりました。合格には75点以上の得点し、問題数から考えて正確な計算力とスピードは必須でしょう。さらに標準問題を取りこぼさないことが東邦大東邦の入試では重要です。今回では大問3番・4番・6番で取りこぼさずに得点できるかが合否の分かれ目でした。また、問題をの難易度を見極めて、時間がかかりそうならば後回しにするということも必要になりました。

算数に自信がなく、不得意と感じている方がいれば、下記にオススメの算数の問題集を紹介しているの参考にしていただければと思います。